【全編にわたって駄文】
正直、昔から人魚にはかなりロマンを感じる。
彼女の場合は着物を着ているけれど、大半の人魚は裸か水着かって感じの服装をしていて、それはおそらく泳ぐ際に抵抗になって邪魔だからだろうってのは普通に考えれば理解できるのだけど、彼女の場合は海ではなく川なので波が無いから抵抗が大きい着物でも問題が無いとかそういうことなのだろうか。

それはそれとして、以前ロックマン系のヒロインのところでも書いた気がするけれど、彼女達人魚は服を着ているわけよ。
水着でも和服でもなんでもいいのだけど、それはつまり「裸を晒すことは恥ずかしい」という羞恥心があるからだと思うのよね。
でもそれってなんでなんだろうか？
例えばチンパンジーとかは人間並みとまではいかないけれど知能は比較的高いと言われている。だけどチンパンジーは服を着ない。
同様にファンタジーではあるけれど、例えばドラゴンとかは知能が高い生物として扱われやすいけれど、やはりドラゴンで服を着ているという作品はかなり少数派だと思う(人化した際には服は着ているけれど、これは人間の常識に合わせていると考えられる)。
勿論これは人間が、人間の頭で考えたファンタジーだからと言ってしまえばそれまでなんだけど、逆に言えばそうではなく現実に仮に人魚がいたならばまた違っていたのでは？という気がするんだよね。

そもそも人魚って何ぞや？って話なんだけど。4種類のパターンが考えられると思う。
①：人間が進化した種族
②：魚が進化した種族
③：水生哺乳類が進化した種族

①は海辺等で生活していた人間がいて、彼らは海を泳いで獲物をとって生活する生活をずっと続けており、やがて陸上ではなく海中での生活に適した体に進化した、というパターン。
ただ、聞いた話だとえらから肺に進化するパターンはあってもその逆は(ほぼ？)無いらしい。
そうなるとこの①のパターンの人魚はえら呼吸ではなく、肺呼吸なのではないかと思う。
要は鯨みたいな長期間水中にも潜れるし、早く泳げるけれど、海上での息継ぎは必須だよっていうパターン。
でもこの人間から進化したパターンの人魚であれば人間のように服を着て恥部を隠すというのも不思議ではない気がする。
人間の頃からの名残という意味で。

②のパターンがあるとしたら何らかの天敵がいて、突然変異などで人間に似たような体を持つ種族が生き残っていき、超長期間をかけてだんだんと本当に人間の上半身そっくりな体を手に入れていった、みたいな種族ではないかと思う。
もしそうならばおそらくは魚類同様にえら呼吸だったりもするのではなかろうか？
ただ、魚類に高度な知能があるとは疑わしい部分もあるので、人間そっくりな見た目こそしているものの、知能その他は完全に動物で、意思疎通なんて出来ようはずもなく、服で恥部を隠すというのも基本的にしないんじゃないかな。
少なくとも声帯は無いだろうし、本当に人間に一部そっくりな見た目をした魚ってのが限度な気がする。

③に関しては言うなればジュゴンとかそういうのから進化した感じ。
進化の理由に関しては②と似た感じだろうけれど、こちらも既に肺を獲得しているのでえら呼吸はしていない気がする。
また、人間に比べるとどうかってところはあるけれど、魚類と比べれば知能はありそうなので、ある程度……猿とかと同等程度の知能は獲得しているかもしれない。
だけど服を用意して恥部を隠す程の知能があるか？と問われるとかなり怪しい。
声帯も持っているのだから人間そっくりの見た目になったことで声帯も近づいたのであれば、人間の言葉の真似をさせることでそれっぽい鳴き声を出させることはできるかも。
ただ、ジュゴンとかを馬鹿にするわけではないけれど、ジュゴンとかが人間と同等クラスの高い知能を持っているかとか必要としているかと言われたら否だと思うので、良いところ猿とかチンパンジーとかクラスまでだと思うんだよね。
つまり、ペットとして飼うことができたらある程度のしつけはできるかもしれないけれど、根本的に人間と比べると下位の知能しかない生物だろうな、と。
そこから派生して「人間の真似をして」あるいは「人間からそういうしつけをされて」服を着る個体はいるかもしれないし、かつてそういう個体がいて、それが親となり、子にそれを教育したのであれば人魚が服を着るという文化が生まれることもワンチャンあるかもしれない。

あるいは完全に別の可能性である、
④：人間とは全く異なる進化を遂げた人類

④は要は白人と黒人と黄色人種のように、全く別の場所で進化を遂げた近似種である、という可能性。
これらは当然地域は違えど陸上で進化をしたわけだけど、もしも何らかの間違いか奇跡かで海中で進化を続けていった結果として人間の近似種として人魚が生まれたのならば？という可能性。
もしもそうならば②③と異なって人間並みの知性を持ち、①と異なって肺を獲得しておらず、えら呼吸をしているという人魚がいるかもしれない。
場合によっては人間と交流した個体がかつていたおかげで「人間語」が学ばれ、話すことができるという人魚もいるかもしれない。
そうであれば交流の中で人間と同様に肌を隠す文化ができたとしても不思議ではないのでは？っていう気もする。

②の場合は正直おっぱいも本来は必要ないのだけど、①③の場合ならば育児に授乳を行い、だからこそ人間の女性のようなおっぱいを持っているのかもしれない。
④はわからないけれど、たまたま人間のように授乳による育児を行う生体として生まれることもあるのかも？
そしてそんな人魚の雌を見た人間が隠すように指示した、あるいは人間同様に進化したことで人間同様に性的なことに興味津々な個体が出てくるようになり、おっぱいとかを隠すようになった、とか？

人魚って創作上だとただ単に色っぽくて綺麗なお姉さんとして登場するだけだったりするけれど、仮にこうだったら？もしも現実にいるならば？みたいな様々な可能性が本当にたくさんあり過ぎて、考えていて非常に楽しい。
あくまで暇つぶしの時とかに考える程度だけれどね。